「親しき中にも礼儀あり」が通じない同僚
私の同僚・原田さん(仮名)は、年齢も近く、よく話す間柄ではありましたが、正直私は苦手意識を持っていました。理由はただ1つ。「親しき中にも礼儀あり」が全く通じない人だったからです。
最初はノリのいい人だなと思っていましたが、よく話すようになってからまもなく、彼女は私に対し、「鼻低いよね」「目小さいけど、それ見えてるの?(笑)」といった容姿イジりをしてくるようになりました。
最初は軽く笑って流していましたが、会うたびにそれが続き、いつしか彼女に嫌気すら感じるようになっていました。
職場の飲み会で、周囲を巻き込んでのイジり
そんなある日のこと、職場で飲み会が開かれることになりました。たまたま彼女と席が近くなり、会話の流れでいつものイジりが始まりました。それも周囲を巻き込んで。
「美月さんて目が小さいから視野狭そうですよね」「30代に見えないですよね? おばちゃんみたい」彼女はいつも通り私をイジっていたつもりのようでしたが、周りはそれを聞いて苦笑い。
だんだん気まずくなったのか、さりげなく席を立つ人も出てきました。私も何だか申し訳ない気持ちになりつつも、その場では何も言えず、飲み会はお開きになりました。
イジリがぴたりと止んだ!?
ところが、それから約1週間後、あれほど頻繁だった原田さんからのイジりが、明らかにぴたりとなくなったのです。不思議に思っていると、別の同僚がその理由を教えてくれました。
飲み会の後、同じ席だった人が原田さんの言動を不快に感じ、人事部に報告したそうです。実は後輩の中にも同様のイジりをされて不快に思った人がいたのだとか。
原田さんは人事部に呼び出され、なんと契約書に「ハラスメント行為があった場合、契約を解除する」という文言が追加されたそうです。
相手が不快ならば「ハラスメント」に
私自身、事の顛末に正直驚いてしまいましたが、不快なやり取りがなくなると思うとスカッとしました。
彼女にとっては、仲がいいからこその「イジり」だったのかもしれませんが、言われた相手が不快になれば立派な「ハラスメント」です。今回の人事部の対応が、それをはっきりと気づかせてくれました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:小橋美月
マスコミ業界に16年勤務。業界で培った原稿執筆のスキルを活かし、ライター業へ。さまざまな職種、ライフスタイルの人への取材を通じた、「生きたエピソード」が強み。働く女性の葛藤や子育て、夫婦関係など、実体験に基づいたリアルな物語を届ける。

