モラハラ気質の夫
私が第一子を出産し、生後半年になる子どもを毎日ワンオペで育てていた頃のお話です。当時の夫は、「俺は仕事で稼いでるんだから、家事や育児は全部お前の仕事だろ」と一切手伝わない、絵に描いたようなモラハラ気質でした。
夜泣きで子どもがぐずっても「うるさいな、明日も仕事なんだから何とかしろよ」と文句を言うばかり。睡眠不足と疲労が重なる中、私は毎日ギリギリの状態で子育てに奮闘していました。
倒れる妻を放置!?
そんなある朝のこと。疲れがピークに達した私は、乳腺炎を発症し、39度を超える高熱を出してベッドから起き上がれなくなってしまいました。全身が痛み、フラフラの状態で「ごめん、熱が高くて動けないから、今日だけ少し助けて……」と夫に懇願しました。
しかし夫は、心配するどころか露骨に舌打ちをして「は? 俺にどうしろって言うの? 仕事行くから」と冷たく吐き捨てたのです。泣いている乳児と、動けない私をそのまま放置して、夫は足早に家を出ようとしました。
電話の相手はまさかの……!
「どうしよう……」と絶望したその時、玄関先で夫のスマホがけたたましく鳴りました。電話に出た夫の顔が、みるみるうちに青ざめていきます。なんと着信の相手は、夫の会社の「社長」だったのです。
実はその朝、実母が私の異変を察知して慌てて我が家へ駆けつける途中、電話で伝えた夫のあまりのクズっぷりに激怒。そこで、古くからの知人である「夫の会社の社長」に直接電話を入れて、怒り心頭で事情を報告してくれていたのです。
社長のド正論に青ざめる夫
電話口で社長は「熱で倒れている妻と赤ん坊を置いて仕事に来るような奴に、大事な仕事は任せられん! 今すぐ有休を取って、奥さんを病院に連れて行け!」と大激怒。
自分の会社のトップから直接雷を落とされた夫は、顔面蒼白になり「はい! すぐ病院に連れて行きます!」と平謝り。結局、夫は有休を取り、泣きそうになりながら3日間の完全ワンオペ看病と育児を強制されることになりました。
大変さを身をもって思い知った夫は、その後すっかり大人しくなり、あのときの実母と社長の鮮やかな連携プレーに心からスカッとしました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

