職場の先輩からの「ありがた迷惑」なプレゼント
私の職場の先輩である女性のAさんは、とても面倒見が良いのですが、少し困った習慣がありました。それは「これ、うちの子が着ていたおさがり! 高かったんだから〜」と言って、定期的に大量のベビー服を持ってくることです。
お気持ち自体はありがたいのですが、問題はその状態でした。いただいた服の中には、首元がヨレヨレに伸びきっていたり、落ちないシミがべったりとついていたりするものも多く混ざっていたのです。
捨てるにも捨てられない、ヨレヨレのベビー服たち
正直なところ、我が子には着せられないレベルのものばかりでした。捨てるのにも手間がかかる立派な「ありがた迷惑」だったのですが、職場の関係上、むげに断るわけにもいきません。
「要らない」とは口が裂けても言えず、私は毎回笑顔を作って「ありがとうございます」と受け取るしかありませんでした。デスクの下に置かれた大きな紙袋を見るたびに、どうやって処分しようかとため息をつく日々が続いていたのです。
巨大な紙袋の中身を見た課長の「悪気のないツッコミ」
ある日、Aさんがいつにも増して巨大な紙袋に詰めたボロボロの服を「はい、これ!」と私のデスクに持ってきました。私が内心困り果てていると、たまたま通りかかった男性の課長が「お、なんだなんだ?」と気さくに袋の中を覗き込みました。
実は、課長とAさんは同期で普段からとても仲が良く、よく冗談を言い合う間柄です。中身を見た課長は、悪気のない笑顔でいつものようにツッコミを入れました。「うわっ、なんだそのゴミ! A、お前粗大ゴミの処理費用を後輩に浮かせてもらってんのか? ちゃんと自分で捨てろよ(笑)」
ピタリと止んだおさがり攻撃
仲の良い同期からのストレートすぎる言葉に、Aさんは恥ずかしさで顔を真っ赤にして「違います〜!」と慌てて紙袋ごと持ち帰っていきました。
課長としては、いつもの冗談のつもりだったのでしょう。しかし、その何気ない一言のおかげで、私を悩ませていたAさんからのおさがり攻撃はパタリと止みました。関係性を悪化させることなく、一番平和な形で長年のモヤモヤが解決し、課長には心の中で深く感謝した出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。

