旅行先で親戚と食事会
長男が受験生になる前に、家族4人で東京旅行に行く予定を立てました。地方住みの我が家にとっては滅多にない一大イベントです。
東京には夫の妹・よしえさん(仮名・40代女性)ご夫婦と、高校生の息子さん & 中学生の娘さんが住んでいます。連絡をとると「一緒に食事でも」とお誘いを受け、初日の夕方に合流することになりました。
予想外のおもてなし
よしえさんは、イチオシだというイタリアンを17時に予約してくれていました。少し早めの食事会。久しぶりの再会で会話もはずみ、料理やお酒も心ゆくまで楽しみました。
店を出たのは19時前でした。「時間が大丈夫ならウチにも寄って。おもてなしさせて」と誘われ、そのままお言葉に甘えることに。私はてっきり「お茶でもごちそうしてくれるのかな」と思っていたのです。
食事会のあとの、食事
ところが、よしえさんは自宅に着くなり、冷蔵庫や台所からせっせと料理を運び始めました。食卓に並んだのは、ローストビーフやお寿司などの豪華な食事。どうやらあらかじめ用意してくれていたようです。
目をぱちくりさせながら、おそるおそる「さっき、夕食は食べませんでしたっけ……?」と聞くと、よしえさんから返って来たのは驚きの一言でした。
「あれは『外食』で、これは『夜ごはん』だけど?」
外食は別ジャンル
つまり、よしえ家でのルールでは「外食」はあくまで「外食」、「朝ごはん・昼ごはん・夜ごはん」とは別ジャンルだというのです。
当然のように席につき、食べ始めるよしえさん一家。「遠慮せず、食べてくれたらいいからね!」と満面の笑みで勧めてくれます。けれど我が家はみんな、ほんの少し口にするだけで精いっぱい。「いや、無理だから!」と苦笑いで突っ込みながら、よしえさん一家が豪快にたいらげていく様子を眺めていました。
東京旅行の思い出はいろいろありますが、なんといってもインパクトが強かったのは「外食は別ジャンル」というよしえ家の常識。我が家にとって、衝撃的なみやげ話になりました。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています
EPライター:S.Takechi
調剤薬局に10年以上勤務。また小売業での接客職も経験。それらを通じて、多くの人の喜怒哀楽に触れ、そのコラム執筆からライター活動をスタート。現在は、様々な市井の人にインタビューし、情報を収集。リアルな実体験をもとにしたコラムを執筆中。

