歯の生え変わり時期
私には今年6歳になる娘・ともか(仮名)がいます。あんなに小さかった娘も、今では幼稚園の年長クラス。歯の生え変わり時期を迎えています。
幼稚園から帰ってきて、おやつを食べていたときのことです。ふと娘の顔を見て、思わず「あっ!」と声が出てしまいました。朝までは確かにあったはずの、上側の前歯が1本無くなっていたからです。
抜けても気にしない娘
急な変化に驚きつつ娘に聞くと、どうやら幼稚園で遊んでいるときに抜けたようでした。娘は特に気にせず遊びに夢中になり、抜けた歯はどこかへやってしまったそうです。
なんともマイペースな行動に笑いつつ、私はこの出来事を連絡帳に書いておくことにしました。笑い話と、ささやかな育児記録のつもりでした。ところがこの連絡帳が、思わぬ事態を招くことになってしまいます。
担任の先生たちは大慌て
翌日の昼過ぎ、いつものようにお迎えに行くと、担任の先生たちが神妙な面持ちで駆け寄ってきました。そして、頭を下げながらこう言ったのです。「ともかちゃんの前歯の件、大変申し訳ございませんでした……!」
謝られる理由が分からず、私はポカンとするばかり。聞けば「歯が抜けたことも、抜けた歯の行方も把握していないのは、誤嚥の恐れもあるゆえに監督不行き届きだった」と言うのです。
私が連絡帳に書いた「園にいる間に、いつの間にか歯が抜けていたようです(笑)」という文言は、皮肉めいたクレームに受け取られてしまったのでした。平謝りする先生たちに、ただ恐縮しっぱなし。なんとか誤解を解き、その場は落ち着きました。
言葉は思うようには伝わらない
ただ、笑ってほしかっただけなのに……。伝え方の難しさと、先生たちの保育の苦労を垣間見たような出来事でした。以来、連絡帳を書くときは「こう書いたら、どう伝わるかな?」と、相手の受け取り方を意識して書くようにしています。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:S.Takechi
調剤薬局に10年以上勤務。また小売業での接客職も経験。それらを通じて、多くの人の喜怒哀楽に触れ、そのコラム執筆からライター活動をスタート。現在は、様々な市井の人にインタビューし、情報を収集。リアルな実体験をもとにしたコラムを執筆中。

