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お下がりのべビー用品を夫の同僚に譲ることになった、私の友人・明日香さん(仮名)。整理する中で見つけた思い入れの深いものは、大切に手元に残しておくことにしました。しかし、そんな気持ちを知らない夫はなんでも譲ろうとしてしまいます。戸惑う明日香さんを、思いがけず救ったのは……?

「子どもは2人まで」と決めた私たち

私には子どもが2人います。夫婦で話し合い、「子どもは2人まで」と決めているので、これから出産の予定はありません。下の子が少し大きくなり、家の中にはもう使わなくなったベビー用品や子ども服が少しずつ増えていました。

そんなある日、夫から「同僚のところに子どもが生まれるみたいでさ。お下がりとか、譲れるものないかな?」と相談されました。引き取ってもらえるなら助かるし、必要な人に使ってもらうのは嬉しいことだと思い、私は譲るものを準備することにしました。

仕分けながら気づいた気持ち

クローゼットや収納を開けて整理を始めると、ベビー服やおもちゃ、抱っこ紐など、さまざまなものが出てきます。その中には、もう使う予定はないけれど、手に取ると自然と思い出が浮かぶものもありました。

使わないから手放す、とはどうしても割り切れず……私は『譲るもの』と『取っておくもの』を分けて準備しました。譲るものだけをまとめて並べ、これで大丈夫だと思っていました。

同僚夫婦の前での出来事

週末、夫の同僚夫婦が自宅まで取りに来てくれました。私は「ここに出しているもの、なんでも持って行ってくださいね」と、準備した品を見せました。すると夫が、場の雰囲気もあってか「あ! あの抱っこ紐は?」「1歳の誕生日に着せたドレスもいいんじゃない?」と、私が出していなかったものの名前を口にしました。

それらは、私の中では思い出として残すつもりでいたのです。でも同僚夫婦の前で「あれはダメ」と言うのも気まずく、かといってすぐに「いいよ」と言うこともできず、私は戸惑ってしまいました。

その空気を察したのか、同僚夫婦が「いやいや、こんなに譲ってもらえて十分ありがたいから」「それにドレスとかは、思い出に取っておいたほうがいいですよ」と、自然にフォローしてくれました。

思い出として残すという選択

同僚夫婦が帰ったあと、私は夫に「もう使わないものだけど、思い出として取っておきたいものもあって……」と伝えました。

夫は「ごめん、そうだよね。たくさん譲ってたから、なんでもOKなのかと思ってしまった」と謝ってくれました。私自身も、あらかじめ自分の気持ちをきちんと夫に伝えていなかったことに気づき、謝りました。

もう使わなくなったからといって、すべてを手放す必要はない。「思い出の品も、子育ての記録として大切にしていきたい」という気持ちを、そっと夫婦で共有できた日でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。

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