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これは脱毛サロンに勤務する私が、お客様から聞いたエピソードです。そのお客様はある条件が重なると、幽霊が見えることがあるそう。ある日、お客様は親友から幽霊に関する相談を受け、親友宅へ行くとそこには……。

少しだけある霊感

私は大人になってから自分自身に対して新しい気づきがありました。それは“ある条件”を満たしたときにだけ、幽霊が見えることがある、ということ。

そんな私のもとに、ある日突然親友からの着信。「中古で買った家に引っ越してから、なんだか不幸続きで。家の雰囲気も嫌な感じがするから霊視してほしい」と。除霊なんて大それたことはできませんが、霊がいるかどうかくらいなら分かるかもしれないと思い、私はすぐに親友の元へ。

親友の家で

週末、私は親友の家を訪れました。霊視が目的とはいえ、昔からの親友と一緒にいれば自然と盛り上がります。気づけばリビングでお酒を飲みながら語り合い、そのまま眠ってしまいました。夜中、ふと目を覚ますと、そこに立っていたのは親友の長女。

彼女は引っ越してから引きこもりがちになってしまい、今回はずっと部屋にこもっていて会えていませんでした。「うるさくしてごめんね。しばらくしたら出ていくからね」と声をかけると、長女は無言でうなずき、「お水」と一言。

正直、自分でやってよと思いながらも、私はペットボトルの水をコップに注いで手渡しました。何も言わず、階段を上がっていく長女。そして私も再び眠りについたのです。

いないはずの長女

翌朝、「夜中に長女ちゃんに会ったよ。うるさくしてごめんねって伝えておいて」と言うと、青ざめた顔で「長女は昨日、おばあちゃんちに泊まりに行ってて家にいなかったの」と答える親友。慌てて階段を上がると、昨夜渡したコップが空のまま置いてありました。あれは長女じゃなかった。でも、不思議と悪い気配も感じませんでした。

「うるさくしてごめんね、しばらくしたら出ていくね」と言ったとき、確かにうなずいていた。もしかすると、あの家に住みついた霊が、自分の領域を荒らされたと感じていたのかも。私は親友に「早めに引っ越したほうがいいと思う」とだけ伝え、家を後にしました。

“ある条件”とは

親友は私の助言を受けて引っ越しました。すると、あれほど最悪だった家族の雰囲気が一気に改善し、引きこもっていた長女も元気を取り戻し、リストラされていた夫の再就職もすぐに決まったのです。

私の幽霊が見える“ある条件”とは、“酔いつぶれてから、ふと起きた時”。彼女を見たのもまさにそのタイミングでした。飲みすぎは健康によくないですが、その“条件”のおかげで救われた家族がいたのなら、親友の笑顔を取り戻せたのなら。酔いつぶれるのもたまには悪くないのかもしれません。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

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