在宅ワーママ、月初は繁忙期!
私は在宅勤務でフルタイムの正社員として働いているのですが、月初になると一気に慌ただしくなります。請求関連の処理などが重なるこの時期は、朝から晩までパソコンの前に張りつきっぱなしです。18時に保育園へ息子を迎えに行き、帰宅後は夕飯を済ませてから、抱っこしながら作業を続けるのが毎月の恒例になっていました。
夫の貴史(仮名)もその大変さは分かっているはずで、月初だけは「できるだけ早く帰って来てね」と頼むのがいつものことでした。
夫から返信が来ない夜
その日も、データ入力に追われながら「今日お風呂お願い!」とメッセージを送りました。でも、しばらく経っても既読がつきません。電話をしても出ず……「残業なのかな?」と思いながらも、一言くらい連絡くれてもいいのにと、少しイライラしていました。
結局、息子のお風呂や寝かしつけの準備まで自分で対応しました。1時間ほど経ってから「ごめん、ちょっと仕事してて気づかなかった」と返信が。仕事なら仕方ないのですが、私も気持ちに余裕がなく、小さなモヤモヤは残ったままでした。
意外な形でバレた、夫の行動
翌日、夫の同僚の奥さんからメッセージが届きました。「昨日、うちの旦那と貴史さん、仕事帰りにパチンコ行ってたみたいね〜!」軽いノリで送られてきた一文に、私は思わずスマホを握りしめたまま絶句。
その夜、帰宅した夫を静かに問い詰めました。「昨日は、仕事してたって言ってたけど?」と聞くと夫は明らかに動揺し、「いや、たまたま誘われて……」「ちょっとだけのつもりで……」と、しどろもどろです。
私が「“たまたま”が、私の繁忙期と重なったのね。優先すべきはどっちだったと思う?」と問いかけると、その言葉に夫は黙り込み、しばらくして「ごめん」と小さく頭を下げました。
そして生まれた「繁忙期ルール」
その後、話し合いをして「月初はパチンコを禁止」することに。また、夫自ら「繁忙期は帰宅後のお風呂・家事を夫が担当する」という新ルールを決めてくれました。「本当に悪かった」と反省し、翌月からは文句ひとつ言わずに息子のお風呂や洗い物をこなしてくれています。
忙しいのも、自分の時間が欲しいのもお互い様。お互いの状況を理解して支え合うことが、やっぱり一番大切だと感じました。あの日から続いているこの「繁忙期ルール」は、今でもわが家の平和を守ってくれています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。

