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コンビニは、さまざまな人が利用する場所。特に、深夜はトラブルが起きることも少なくありません。ある日、体格が良く強面な男性と派手な服装のカップルが来店して……。これは、私がコンビニで働いていたときのお話です。

深夜のコンビニ

私がコンビニでアルバイトをしていたときのことです。
深夜のシフトに入っていたある日、20代前半だと思われるカップルが来店。男性は身長も高く体格もがっしりされており、少し強面な雰囲気。女性の方も派手めな服装で、二人は店内で大きな声で会話をされていました。

他のお客さんがいなかったため、余計に彼らの声がよく響きます。私は、「ちょっと怖そうなお客さんだな」と思っていました。

不自然なレジ前での行動

二人はお菓子やお酒など、いくつかの商品を手に持ってレジにやってきたので、私は「いらっしゃいませ」と声を掛け、スキャンの準備をしました。

すると、男性のお客さんが手に持っていた商品をレジ台に上に置きながら、くるくると回し始めたのです。缶やお菓子の袋、アイスクリーム……次から次へすべての商品を回すように置いていきます。
「なんでぐるぐる回して置くんだろう?」と不思議に思いながら、その様子を見ていました。

驚きの理由

商品をスキャンしようと商品を手に取った瞬間、男性の行動の理由が分かりました。なんと、すべての商品のバーコードがこちらを向いて置かれていたのです。

レジを通すときにバーコードが裏向きになっていると読み取りに少し手間がかかり、ストレスになることもあります。そのためか、男性は最初から「店員がスキャンしやすいように」と気を配ってくれていたのです。

心境の変化

そのことに気づいた瞬間、私は驚いたと同時に心が温かくなりました。
見た目や声の大きさだけでつい「怖そう」と思い込んでしまっていたことに反省し、人の優しさは外見だけで判断してはいけないと改めて実感したのです。

この出来事をきっかけに、私も余裕があるときは、男性と同じように店員さんにバーコードを向けるように意識しています。
ほんの小さなことですが、相手の立場になって気を配ることで、誰かの仕事を楽にしたり、優しい気持ちにできるのだと学びました。

【体験者:20代・女性 回答時期:2020年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:saya.I
総合病院で看護師として勤務を通して、介護や看護の問題、家族の問題に直面。その経験を生かして現在は、ライターとして活動。医療や育児のテーマを得意とし、看護師時代の経験や同世代の女性に取材した内容をもとに精力的に執筆を行う。

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