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あなたは年賀状を送っていますか? 毎年当たり前のように送り合っていると「続けるかやめるべきか」迷う人も多いのではないでしょうか。実は、私もその一人です。友人のYさんとそんな話をしているとき、あるエピソードを教えてもらいました。

昔ながらの慣習

私の職場では長年、年賀状を送り合うのが慣習となっています。会社の慣習というわけではなく、店舗独自で代々続いている恒例行事です。

ただでさえ忙しい年末に、職場用の送付リストを作成したり、住所の確認をしたり、デザインを考えたり……。加えて、店舗スタッフの何人かは毎年入れ替わります。異動になる人、退職される人。そういう人に送るか否か、いつも悩んでしまいます。

こういった事情から、年賀状を年々負担に感じるようになっていきました。
かといって、自分から「年賀状やめませんか」と言い出す度胸はありません。こんな考えの自分自身に罪悪感すら抱きつつ、なんとか毎年やり過ごしていました。

絶不調の年末年始

去年の年末年始のことです。例年より年賀状準備に取りかかるのが遅くなってしまい、気付けば新年まであと10日。

「今から本気出せば間に合う!」と意気込んだ矢先、我が家にアクシデントが発生します。子どもがインフルエンザにかかり、次は下の子、夫、私と次々に家庭内感染してしまったのです。
年賀状どころか、年末年始の予定も全てキャンセル。引きこもって新年を迎えました。

病み上がりの身体で出勤すると

療養期間も終わり、仕事始めの日。「ああ……職場に迷惑かけたし、年賀状も結局出せなかったな……」と胃がキリキリ痛みだす始末。重い気持ちを引きずりながら出勤し、一人ひとりにお詫びの言葉を伝えます。

皆さん、優しく労りの言葉をかけてくれました。そして、続く言葉がほぼ全員同じで驚きました。

「年賀状、そろそろお終いにしない?」

大切なのは気持ち。形式にこだわらない

年賀状を負担に感じていたのは、どうやら私だけではなかったようです。その後、スタッフ全員で話し合った結果、満場一致で年賀状制度は廃止となりました。

時代とともに慣習は変わっていくもの。職場の人たちには、より一層心をこめた新年の挨拶で礼を尽くしたいと思います。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:S.Takechi
調剤薬局に10年以上勤務。また小売業での接客職も経験。それらを通じて、多くの人の喜怒哀楽に触れ、そのコラム執筆からライター活動をスタート。現在は、様々な市井の人にインタビューし、情報を収集。リアルな実体験をもとにしたコラムを執筆中。

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