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どの職場でも新人の教育は何かと気を遣うもの。今回は、私が新人指導をしていた頃のお話です。教育を担うやり甲斐と大変さを感じていた私。ある日、担当している新人さんが言った“とんでもない発言”とは……?

新人看護師のAさん

看護師になって3年目の私は、1年間新人看護師のフォローを任されていました。
さっそく病棟に配属された新人のAさんは、少し気が強い性格。指導内容を次に活かすことが苦手に見えました。

周囲からも同じことを繰り返し注意される場面が多く、教育担当者として頭を悩ませることが少なくありませんでした。

見つからない内服薬

月日はあっという間に流れ、Aさんもそろそろ独り立ちの時期。ある日、脳梗塞を発症したBさんが入院することになり、Aさんが担当になったのです。私はそのフォローとして、Aさんから依頼されたことをサポートすることに。

ところが、翌日のことです。Bさんの内服薬が紛失するという事件が発生したのです。入院時に薬の数を数え、記録していたのはAさんでした。

堂々と責任転嫁

事件の経緯を確認するために、師長がAさんに事情を尋ねると驚きの回答が。

「私は内服管理をしていません。管理したのは田中さん(私・仮名)です」

私にも師長から確認があり、「確かにフォローはしていましたが、内服薬の管理はしていません」と事実を説明しましたが、Aさんに責任転嫁をされたことに驚きと戸惑いを隠せませんでした。

指導中の態度

私からもAさんに確認をすると、不満そうな態度でボールペンをカチカチ鳴らしながら、「私も内服管理はしていません」と返事。事実確認だけでなく、仕事中の態度も改める必要があると感じ、もやもやした気持ちを堪えながら丁寧に注意をしました。

しかし、Aさんは別の先輩から指導を受けているときも同じように振る舞い、最終的には師長から直接指導が入ることになりました。

この出来事を通して、患者さんに関わる業務だけではなく、普段の振る舞いや姿勢も指導する必要があると知ったのです。そして、新人を育てる難しさを深く考える貴重な機会になりました。

【体験者:20代、女性、回答時期:2022年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:saya.I
総合病院で看護師として勤務を通して、介護や看護の問題、家族の問題に直面。その経験を生かして現在は、ライターとして活動。医療や育児のテーマを得意とし、看護師時代の経験や同世代の女性に取材した内容をもとに精力的に執筆を行う。

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