お転婆な猫との暮らし
私の家では、1年ほど前からハナという猫を飼っています。遊び盛りで元気いっぱいのお転婆な女の子。私の家系は昔から霊感が強く、私自身も不思議な出来事に遭遇することが多かったのですが、ハナを迎えてからは、なぜかそうした現象はほとんどなくなっていました。
背後に感じた気配
ある日、久しぶりに人ではない気配を感じました。背後からじっと見られているような感覚。ふと見ると、そばにいたハナも私の背後をじっと見つめていたのです。
嫌な感じはなかったので放っておきましたが、ハナは落ち着かない様子で、その日から何日も部屋の中を警戒していました。
猫が飛び掛かった先
その夜も、同じように気配を感じたのですが、これまでと違いハナが獲物を狙う時のように「カカカッ」とクラッキングを始めたかと思うと、私の背後に向かって飛び掛かったのです。
思わず声をあげた私の目の前で、ハナは部屋中を駆け回り、時には高くジャンプしながら、まるで誰かと遊んでいるかのよう。楽しそうに走り回るハナの姿に、胸の奥の緊張がすっと解けていきました。
ふいに聞こえた声
その時です。かすかに「キャッ」と女性が楽しそうに笑うような声が耳に届きました。姿はハッキリ見えませんでしたが、ハナとじゃれ合っている存在が確かにいたのだと思います。
そうして思う存分遊んだハナは床に寝転び、毛づくろいを始めました。その瞬間、不思議と気配も消えたのです。
受け入れるということ
猫は人よりも敏感に、見えない存在を察知すると言われていますが、今回の出来事で、それを実感できました。ハナが遊んでくれたおかげで、きっとその存在も満足したのでしょう。
怖がるよりも受け入れることで、不思議な来訪者は笑顔のまま帰っていったのだと思います。ハナのおかげで目に見えない存在と、上手に付き合う方法を教わることができました。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:hiroko.S
4人を育てるママライター。20年以上、接客業に従事。離婚→シングルマザーからの再婚を経験し、ステップファミリーを築く。その経験を生かして、女性の人生の力になりたいと、ライター活動を開始。現在は、同業者や同世代の女性などにインタビューし、リアルな声を日々収集。接客業にまつわる話・結婚離婚、恋愛、スピリチュアルをテーマにコラムを執筆中。