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普段の生活で何気なくやっていること。それが、周りのひとにはどう映っているか……ふと考えさせられる瞬間があります。今回はドラッグストアで働く筆者本人が体験した、困ったお客様とのエピソードを紹介します。

よく来るお客様だけど……

私が働くドラッグストアには、3日に1度のペースで来店する若い女性がいます。毎回スマホで誰かと通話しながらレジにやってくるのですが、これがなかなか厄介で……。

「袋はご利用になりますか?」と声をかけても気づかず、会計が終わった後に「袋ないんだけど?」と怒られることもしばしば。通話中だとこちらの声も届かないし、思わぬトラブルになりかねないので、できれば控えてほしいと思っていました。

まさかの場所で見かけたその女性

ある日、いつも買い物に行く近所のスーパーで、レジに立っている彼女を見かけました。どうやら働き始めたよう。それとなく彼女の名札を見ると、”高田(仮名)”という名前が書かれています。

この高田さん、接客業なのに笑顔もなければあいさつもなし。買い物に行くたび、この人のレジには並びたくないな……と思ってしまうのが正直なところ。

そして、スーパーの店員になってからも、うちの店にやってくる高田さんは通話しながらレジに来ます。

耳を疑う一言

それからしばらくして、スーパーに買い物に行った私は、通話中の男性客のレジをする高田さんの姿が目に入りました。
すると高田さんは「お客様、レジ中の通話はご遠慮ください!」と注意したのです。私はその一言に思わず耳を疑いました。

(いやいや、あなたも同じことしてたよね?)

思いがけない忠告

モヤモヤしながらも、買い物を終えて帰ろうとサービスカウンターの前を通りかかった時です。レジを抜けた高田さんが先輩らしき女性スタッフに「マジでレジ中に通話とかありえないですよね! ホント迷惑!」と話しているのが聞こえてきました。

ところが、その先輩女性は少し冷めた様子でこう返したのです。「高田さん、あなた、あそこのドラッグストアで買い物するとき、通話したままでしょ? 私、何度か見かけたわ。自分がやられて嫌なこと、あなたは平気でやるのね」と。

その瞬間、それまでの勢いが嘘のように、高田さんはシュンと小さくなっていました。

小さな行動が返ってくる

それ以来、うちのドラッグストアに来店する高田さんは、通話しながらレジに来ることはなくなりました。ほんのちょっとした行動でも、見ている人は見ているもの。自分の行動や言動が、いつかブーメランのように返ってくることもあるんだと、改めて感じた出来事でした。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:hiroko.S
4人を育てるママライター。20年以上、接客業に従事。離婚→シングルマザーからの再婚を経験し、ステップファミリーを築く。その経験を生かして、女性の人生の力になりたいと、ライター活動を開始。現在は、同業者や同世代の女性などにインタビューし、リアルな声を日々収集。接客業にまつわる話・結婚離婚、恋愛、スピリチュアルをテーマにコラムを執筆中。

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