長く未解決だった事件が、30年の時を経て大きく動きました。1996年、車に乗っていた人気ラッパーが銃撃され、25歳で亡くなった事件です。長年、真相が見えないまま時が過ぎました。今回、ついに有罪評決が下されました。ただ、裁かれた人物は実際に銃を撃った男ではありません。では、なぜ殺人罪に問われたのでしょうか。
事件の夜、何があったのか

米Reutersなどによると、ラスベガスの陪審は8月31日、元ギャングリーダーのデュアン・“キーフ・D”・デイビスに第一級殺人罪の有罪評決を言い渡しました。
2Pacことトゥパック・シャクールは1996年9月7日、ボクシング観戦後に車で移動中、4発の銃弾を受け、6日後に病院で死亡。
検察側によると、2Pacらがデイビスの甥を殴ったことが報復のきっかけに。その後、デイビスは仲間と2Pacらの車を探したとされます。
さらに、殺害に使われた銃を用意し、後部座席の男に渡したと検察側は主張しました。
事件の鍵になった“自身の言葉”
事件が再び動き出した背景には、デイビス自身の言葉がありました。
2018年以降、複数のインタビューで事件について語り、2019年の回顧録では、キャデラックの助手席に座り、後部座席の男に銃を渡したと説明しています。
長年解決しなかった事件について、本人が語っていたのです。
一方、弁護側は、注目を集めたり回顧録を売ったりするため、話を誇張した可能性を指摘。元ラスベガス警察の殺人捜査官も、デイビスの関与を裏付けられなかったと証言しました。
それでも陪審の評議は約3時間。デイビスを有罪と判断しました。
仮釈放なしの終身刑が科される可能性があり、量刑は10月13日に予定されています。29年越しに判決が出た一方で、実際に引き金を引いた人物は、今も特定されていません。
Photo:Aflo
