2023年のトレンドとして注目を集めている「クワイエット・ラグジュアリー」。直訳すると“静かな贅沢”という意味で、派手なロゴや柄、色は控えめに、仕立ての良さや素材の高級さを味わう品格ある装いのことです。これからの時期に参考にできる、コートやジャケットを使ったコーディネート術をお届けします。トレンドに左右されずに長く愛せる、普遍的な魅力に浸って。

淡いベージュで柔らかく、しなやかに

インテリアブランド『THINGS FROM』を手掛けるジェラルディン・ブーブリルは、クラシカルエレガントな着こなしがお得意。品の良さ溢れるジャケット×スカートのセットアップは、淡いベージュでしなやかさを強調。さらにジャケットが付かず離れずな絶妙シルエットなので、今のムードにもフィットしています。端正な黒小物を添えて、リュクスな趣を堪能。

タイムレスな黒の魅力に改めて浸りたい

汎用性が高く、どんなときでも寄り添ってくれる黒。アパレルブランド『The Garment』を手掛けるソフィア・ローは、ファッションウィークであらゆる黒スタイルを披露してきました。この日はニットプルオーバーにツヤのあるレザージャケットと小物をプラスし、奥行きを演出。クールなジャケットにチャコールグレーのスカートを合わせ、甘辛ミックスに仕上げて。

モードが香るパワーショルダーを採用

あらゆる着こなしに馴染みながら、程よいパワーショルダーで装いの格上げを担ってくれるコートも、クワイエット・ラグジュアリーの要になってくれるはず。豪版『VOGUE』の編集長であるクリスティン・センテネラは、たおやかなベージュコートに黒を合わせ、落ち着いた配色を意識。プリーツスカートとロングレザーブーツで足元に動きを作れば、シンプル配色でも絵になります。

ニットの肩掛けでベーシックアイテムを今っぽく昇華

ベーシックカラーを選びつつ、色数は抑えめにするのもクワイエット・ラグジュアリーのポイント。『TANK Magazine』のファッションディレクターであるキャロライン・イッサは、スウェード素材のキャメルセットアップでトラッドな趣を演出。グレージュニットをさらっと肩に巻くと、ベーシックなアイテムを使った着こなしが今っぽくまとまります。

重厚感のあるレザーに軽やかレースをプラス

俳優のクロエ・グレース・モレッツは、白シャツに黒スーツを合わせた王道スタイルを披露。レザー素材のスーツなら、控えめながらも意志ある佇まいを実現することができます。レザーとは相反する軽やかレースのストールをさっと垂らし、フェミニンをひとさじ。ヘアもすっきりとタイトにまとめると、品の良さを上乗せすることに成功。

 

トレンドの「クワイエット・ラグジュアリー」な秋冬スタイルをお届けしました。主張は抑えめに、けれど品格が漂う… そんな着こなしでエレガンスを醸して。