なぜ、このプロジェクトは始まった?
──今回お話を伺ったのは、ブランド戦略部 Creative Designディレクターの落合 輝さんとEC事業部 EC商品ディレクターの富樫 雅広さん。プロジェクトのきっかけは?
富樫さん:ローソンで、書籍売り場を盛り上げるような「何か売れるものないか」というところからスタートしました。
──洋服に限らず?
富樫さん:そう。最初は洋服ありきではなかった。文房具などの案もありました。
落合さん:書籍の売り場も小さくなっていたり、すでになくなっているコンビニもある中で、何か新しい施策はできないかと。で、「洋服があったら面白いじゃん」と考えて始まりました。
──不安はなかった?
落合さん:コンビニアパレルも徐々に浸透していると思っていたし、だからこそ、我々にしかできない新しいことをやりたいと。トレンド感のあるものや新しいことをやりたいと思いました。
「フリークスならでは」のこだわりは?
落合さん:無地のTシャツとかではなく、我々らしくトレンド感のあるものを作ろうと考えました。第1弾では、「ニット」、第2弾は「ラッシュガードTシャツ」。そして、第3弾目となる今回は「チェックネルシャツ」に挑戦しました。
富樫さん:ニットは袋に詰めるの大変だった(笑)
落合さん:売り場の広さが決まっているので、そこに収めるためにパッケージもミリ単位で試行錯誤しました。
富樫さん:服の畳み方にまで注意を払ったよね。
──こんなことは初めて?
落合さん:今までミリ単位でまでは気にしたことなかった。そこの苦労はありましたね。
富樫さん:ビッグシルエットにしたかったので、余計にパックに入らなかったんですよ。トレンドでもあるし、ユニセックスで着て欲しいから。あと、試着もできないし。
なので、特に素材を選ぶのは一番苦労しました。ギュッとかさが縮まるような糸に辿り着くまで、結構時間がかかりました。オリジナルに近いかたちで素材から選んだので。
なぜ、コンビニでトレンド服?
──シンプルなTシャツ、スウェットでなく、なぜ苦労してまでトレンドアイテムを?
落合さん:コンビニの利用者は、40代以上の方の割合が高いらしいんです。ただ、今回の企画はファッショントレンドに敏感なZ世代にもささって欲しかった。今回のコラボで、ローソンに新規客が増えていたらいいなと思ってます。
富樫さん:若い世代というのもあるけど、とにかく老若男女着られる服を作りたかった。その条件ありきで考えるのは面白かった! これ(ネルシャツ)なんて、『ギャルからおじさんまでいける』と思ってる。誰でも着られる、でもベーシックってわけではない。そんな挑戦、面白くないですか?
わざわざ苦労してネルシャツやってるのも、我々らしい。
落合さん:ローソンには、すでにベーシックな衣料品が展開されているので、我々はトレンドを狙っていこうという思いがありました。
──ワンパッケージで『ギャルからおじさんまでいける』ってすごいことですね。
富樫さん:メンズの服をうまく取り入れてる女性も増えていますしね。
フリークス側にもいいシナジーはあった?
落合さん:ローソンと組めたのは、ファッションピープルだけでなく、一般のお客さんとも接点を作るきっかけになった。新たなビジネスの可能性も模索できると感じました。
富樫さん:デイトナパーク(FREAK'S STORE公式通販)にも、新しいお客さんが来てくれています。
落合さん:専用の什器には、デイトナパークのQRコードを載せているので、そこから新しいお客さんがサイトを覗きにきてくれました。
ズバリ、第4段の可能性は──?
富樫さん:まだ具体的なお話はないのですが、もしやらせてもらえるとしたらぜひ。
でも、ハードルがあがっちゃったな。さっき落合が、ベーシックなTシャツはやらないって言っちゃったから、Tシャツはできない(笑)
落合さん:そんなことないよ(笑) でも、他ではできないものに挑戦していきたい。
ベーシックな服ではない、でも老若男女着られる。それがフリークスならでは。