ファッションの世界で頑張る女性をクローズアップし、その活躍や軌跡を辿っていく連載企画。今回は、ワールドグループの株式会社アルカスインターナショナルで展開するブランド【grove】でECドレッサーを務める亀川菜摘さんにインタビュー。ECに力を入れるアパレル企業が多いなか、新しい職種である“ECドレッサー”とはどんなお仕事なのか、業務内容や今の職業に就くきっかけなど、ためになるお話をたっぷり聞いてきました。

高校からファッションを猛勉強!ワールド入社へ

中学時代、周りでpopteenやZipperなどのファッション誌が流行っており、雑誌に出ているモデルさんに憧れてファッション業界を目指したという亀川さん。好きが高じて、高校はファッションを学べる学校を選びました。

画像: 高校からファッションを猛勉強!ワールド入社へ

「本当は高校を卒業してから専門学校に行く道もあったのですが、早い段階でアパレル業界に入りたい!早く現場に出たい!という気持ちがあったので、ワールドのグループ企業の採用面接を受けました」

現在入社から8年目に突入。最初の4年間は福岡ゆめタウンの【grove】店舗で販売員として働きます。

「販売員になりたいと思った理由は、服が好きなことはもちろん、私が当時あまり人とコミュニケーションを取るのが得意じゃなくて。それを克服するためにも、あえてお客様とコミュニケーションを積極的にとっていかなくてはならない販売員を選びました。結果4年間でかなり改善されて、顧客様もついたので良かったですね」

販売員からECドレッサーへと転身

その頃、ワールドグループではデジタルに力を入れる動きが高まり、SNSに興味のある人やスナップが好きな人に対してデジタルリテラシーを高めるための講座を開く取り組みが始まりました。挙手制の講座でしたが、そこで真っ先に手を挙げたのが亀川さん。そして、講座の受講が終了すると同時期にECドレッサーという新しい職種もでき、そのタイミングで亀川さんが選ばれ、東京本部へ異動することに。

「福岡にいる時から自分でスナップを撮るのが好きで、社内で開催された店舗スタッフを表彰するアワードでスタッフビジュアル賞というスナップの賞をいただきました。それを本部の方が見ていてくださったこともあり、『ECドレッサーという職種ができるので、よかったらやりませんか?』と声をかけていただきました。SNSやECのお仕事があればやってみたいと思っていたので、2つ返事で『行きます!』と言って、東京への異動を決めました」

ECドレッサーってどんなお仕事?

ここから、亀川さんの「ECドレッサー」としてのキャリアがスタート。実際どういうお仕事をされているのでしょうか?

画像: ECドレッサーってどんなお仕事?

「私が担当している【grove】では、本部でスナップを撮って『スタッフスナップ』という公式サイト内にあるコンテンツへアップしたり、おすすめコーデのブログを書くことがメインです。あとは店舗の方にスナップやムービーの撮り方、ブログの書き方の講習もやっています」

スナップは全身自分でコーディネートし、髪やメイクも全てセルフ。それをSNSやEC(WORLD ONLINE STORE)にアップすることで、ドレッサー(販売員)が自分の体をマネキンにして、同じような背丈、格好の人が着ていたら、お店に行けなくても信頼してお買い物ができるという仕組み。そして撮ったスナップに対して、おすすめポイントや商品の特徴なども自身で執筆します。

「ECドレッサー自体が新しい職種なので、何が正解なのか手探りなところもあったのですが、自分でコーデを発信して数字につながったときはすごく嬉しかったですね。自分のスタイリングをそのまま買ってくださったとお客様からお声をいただいたこともあり、そのときには仕事で成果が出せたという手応えを感じました」

幅広いコーディネート提案力が強み

さらに、今のお仕事を3年続ける中で亀川さんなりの強みを見つけたといいます。

画像: 出典:WORLD ONLINE STORE store.world.co.jp
出典:WORLD ONLINE STORE
store.world.co.jp

「私はいろんなテイストのものを着たいし、自分の幅を狭めたくないと思っているので、幅広い年齢層のお客様にスタイリングを提案できるというのが強みかなと思っています。もちろんトレンドを押さえること、ECの客層を掴んだうえでのコーデを考えるのも大切なお仕事ですが、いろんな服を自分に落とし込んで、たくさんの方に伝えていけたらと思っています」

幅広い世代に刺さるスタイリング力を身につけるためにしていることは、「身近なスタッフのスタイリングを見て勉強したり、落ち着いたトーンの洋服を選ぶなど工夫しています。【grove】のインスタライブを見てくださっている方は4、50代の方も多いので、その方達がくださったコメントも取り入れながらコーデを考えていますね」

従来のやり方や形にとらわれない働き方

型にはまらない働き方ができるお仕事だからこそ、最初はわからないことも多かったそう。そのぶん周りからたくさんのことを吸収したといいます。

画像: ニットベスト¥5,497、ニット¥4,397、バルーンスカート¥5,497、ネックレス¥1,977、ローファー¥5,497/すべてgrove

ニットベスト¥5,497、ニット¥4,397、バルーンスカート¥5,497、ネックレス¥1,977、ローファー¥5,497/すべてgrove

「最初はスナップのポージングがわからなかったので、まずは社内の中でスナップが上手な方のやり方を見て、それを自分なりに落とし込んでいました。あとはお洋服がよく見えるような角度、骨格を意識して太く見えないよう常に気をつけています」

「店舗スタッフにアドバイスするときも、相手がやる気になるように伝え方は気を付けています。私自身もわからなかった経験があるので、体験談を話しつつ、自分たちで参考写真を撮って資料にしてわかりやすくしたり。ブログの書き方も、こういうお伝えの仕方よりこっちの方がお客様の興味を引くワードですよとか、ポジティブになるように伝えていますね」

こだわりと自分を持つことが大事

亀川さんのスナップページを見ていると、服のシルエットがすごく綺麗に見えることに気がつきます。何気なくとっているポーズや角度も、きちんと計算され、こだわりを持って撮影していることが伺えます。

画像: こだわりと自分を持つことが大事

「私たちの手法として、まずは動画で撮影してその中で良い瞬間をスクリーンショットしてスナップに載せているんです。例えばスカートを揺らしてドレープ感を表現したいときに、写真だとどうしても自然な動きを出すのが難しいのですが、動画だとより自然なんですよ。あとはお洋服が高見えするように、写真の雰囲気や質感には気を付けています」

直接手に取れないECだからこそ、服やコーディネートをよりよく、わかりやすく見せていくECドレッサーのお仕事。そこにはたゆまぬ努力が見えます。そんな亀川さんのこれから、そして今後この職業を目指す方に伝えたいこととは?

「ECドレッサーの業務は幅広く、自分で仕事を生み出すこともできる職業。だからこそ、周りのアドバイスや意見を聞きつつ、自分らしさを忘れないことが大事なのかなって思います。自分の『好き』を最大限に活かしつつ、ブランドの意志も忘れずに取り入れて発信していきたいですね。今後の具体的な目標としては、ECの数値やブランドを動かしていく内部のことも勉強して、先々開発にも携われたらいいなと思っています」

groveオンラインショップ
https://store.world.co.jp/s/brand/grove/

亀川さんコーディネートページ
https://store.world.co.jp/snap-search.html?user_id=54983&sort=time

grove
オフィシャルInstagram
https://www.instagram.com/grove_jp/

亀川さんInstagram
https://www.instagram.com/ninimark723/

Photograph:芝崎テツジ
Writer:石井真奈美

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