近年、世界のファッションシーンで日本人モデルの活躍がますます注目されています。美佳、樋口可弥子、Aoiなど、世界で著しい活躍を見せる日本人モデルが急増する今、彼女たちは日本だけでなく、世界のトップブランドのショーにも欠かせない存在となっています。本連載では、そんな日本人モデルたちの輝かしいキャリアと魅力をお届けします。第1回目となる今回は、パリを拠点に活躍する23歳のモデル、美佳(MikaSchneider)をピックアップ。

ランウェイやキャンペーンで人気を博す美佳

フランス・パリ生まれ、フランス人の父と日本人の母を持つ美佳は、パリを拠点に活躍する日本を代表するトップモデルです。幼少期を日本、フランス、ロシア、インドで過ごしたことから、仏・英・日の3カ国語を話すトリリンガルでもあります。

プラダのショーにてランウェイデビュー

そんな彼女がランウェイデビューを果たしたのは、2019年9月18日に行われたプラダ2020年春夏コレクションでした。当時18歳でモデル活動を開始してたったの2カ月だったと言うから驚きです。さらに、同シーズンのパリ・ファッションウィークでも、サンローラン、ヴァレンティノ、シャネルと名だたるブランドのランウェイを歩きました。

2022年春夏コレクションではショー出演数世界1位

その後、着実にキャリアを積んでいった美佳は、2022年春夏コレクションで一気に注目を浴びます。ヴェルサーチェ、フェラガモ、サンローラン、ミュウミュウなど、なんと1シーズンで30ブランドのランウェイに登場。その活躍ぶりが評価され、ランウェイ出演数最多という快挙を達成しました。

シャネル、ルイ・ヴィトンのランウェイで圧巻のウォーキング

2024年秋冬コレクションでは、フェンディ、マックス・マーラ、マイケル・コースなど17ブランド、2025年春夏コレクションでは、コペルニ、ルイ・ヴィトン、シャネルなど7ブランドで、堂々としたウォーキングを披露しました。その姿は観客を魅了し、世界中のファッションメディアで注目されました。

ヴィクシーのショーに初めて出演した日本人モデル

そして、2024年10月15日。6年ぶりに開催されたヴィクトリアズ・シークレットのファッションショーにも出演。このショーでは、日本人モデルとして初めて登場したことが大きな話題となりました。SNSでは「やる気がなさそう」、「意地悪そう」といった批判的なコメントも寄せられましたが、美佳は「IDGAF(気にしないよ)」と書かれたTシャツを着てウォーキングする動画を投稿し、堂々と反論。その姿勢がさらに注目を集めることに。この出来事は、彼女の強い意志とプロフェッショナリズムを象徴するものとして、多くの支持を受けたように見えます。

ドーリーなルックスと確かな実力で、世界のファッションシーンを席巻中の美佳。今ではランウェイで彼女の姿を見ないシーズンはないほど売れっ子モデルへと成長しました。日本の美を世界に伝える彼女の活躍に今後も期待が高まります。

Senior Writer:H_aco