株式会社アダストリアが運営する〈LAKOLE〉でプレスを担当しつつ、週末はネイリストとしても活躍している成田泉さん。
カリスマショップ店員への憧れがキャリアの始まり
「私が10代の頃は、カリスマショップ店員が流行っていた時代で、私もそこに憧れてアパレルの販売員になりました」と話す成田さん。約5〜6年間109系のブランドで販売員として働いた後、次に選んだのはネイリストへの道でした。きっかけは、幼心に憧れたお母様のネイルだそう。
「何かを作り上げることが好きだったので、ネイリストになろうと決めて、ネイルスクールに通うことにしました。当時はスカルプチャーからジェルネイルへと移行する時期で、ネイルの技術が多様化していることに面白さを感じました」
映画の世界から再びアパレルへ
ネイリストとして働きながらも、映画好きが高じて映画のPRに興味を持った成田さんは、配給会社に転職し、映画宣伝の仕事に携わります。
「2作品の宣伝を担当し、俳優さんの取材やポスターのデザイン確認など、さまざまな業務を経験しました。ただ、華やかなイメージとは裏腹に、アシスタント業務や体力仕事が多く、夜中まで仕事が続くことも日常でした。とても厳しい体育会系の業界だったので、働くうちに、やはり自分は美容やアパレルが好きだと再認識したんです」
その後、ルームウェアブランドのPRとしてアパレル業界に復帰します。
「10代の頃からいた業界なので、仕事の環境や人間関係も理解していましたし、何より洋服が好きなので、すごく楽しかったですね」
大規模な会社で得た新たな経験
さらに活躍の場を広げるため、より大きな会社で経験を積みたいと考えた成田さんは、LAKOLEをはじめ、さまざまな人気ブランドを運営する株式会社アダストリアに転職します。さらに活躍の場を広げるため、より大きな会社で経験を積みたいと考えた成田さんは、LAKOLEを運営する会社に転職します。
「LAKOLEでは、インフルエンサー施策やYouTubeのタイアップ企画に注力することになり、YouTuberさんとのコラボイベントを実現しました。中でも印象に残っているのは、YouTuberのひなたさんを招いた来店イベントです」
LAKOLE初の来店イベントは、大きな反響を呼び、100人限定のチケットは1分も経たずに完売。当日にはチケットを持っていない人を含め、600人ものファンが来店したといいます。
「スタッフにとっても、このブランドに入ってよかったと思えるきっかけになったと思います」と、イベントの成功を振り返りました。
PRの仕事と“二刀流”の働き方
成田さんが現在担当しているのは、デジタル領域を中心としたPR業務。Instagramでのギフティング施策やインフルエンサーとのコラボ企画など、多岐にわたる業務を手がけています。
「プレスの役割は、ブランドとお客様をつなぐことです。インフルエンサー施策を通じて、新しいお客様がLAKOLEを知って、購入してくださったりした時にやりがいを感じます」
さらに成田さんは、現在もネイリストの仕事を続けているといいます。
「アダストリアは申請すれば副業が可能なので、毎週日曜日だけ白金台のサロンでネイリストをしています。ネイルの仕事は、私にとってリフレッシュの時間なんです。なので、実質お休みは土曜日のみですが、まったく苦になりません」
複数の仕事をこなすことで、異なる分野の知識を得られることもメリットだと感じているそうです。
マグネットネイルやミラーネイル、フラッシュネイルのような、角度によって光り方が変わるニュアンス系のデザインが今の成田さんの一押しとのこと。「日頃からアート鑑賞や美術館に行くのが好きなので、そこで新しいネイルのアイディアをインプットしたり、SNSで見たデザインに、私らしいアレンジを加えてお客様にご提案しています」
今後の展望
「今後は、お客様やスタッフ全員がワクワクするような仕掛けやイベントを企画していきたいです」と語る成田さん。
「ネットでの購入が増え、お客様と直接お会いする機会が少なくなっている今、イベントで皆さんからのリアルなお声を聞けるのは貴重な機会だと感じています」
さらに、ネイリストとしても新たな挑戦を考えているそうです。
「サロンで美容のメニューを広げていきたいと考えていて、最近は耳つぼジュエリーの資格を取りました。今後は小顔マッサージの勉強もする予定です。サロンに貢献できるようなメニューを展開していきたいですね」
ファッション、美容、そしてPR。自身の「好き」を追求し、キャリアを切り開いてきた成田さん。その挑戦はこれからも続いていきます。
Photo: Yumi Hosoya Edit&Text: Mizuki Kanno