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植木屋と兼業しているみわたらさん(左)と、元美容師の310さん(右)。店頭接客にもSNS運営にも長けた『レプシィム』が誇るツートップスタッフ
www.dot-st.com『レプシィム』のブランドコンセプトである“流れるようにしなやかに生き、飾りすぎず自然体でいること”を大切にしながら、顧客の気持ちや困りごとにそっと寄り添いながらともに解決策を見出そうと励む真摯な接客スタイルが支持を集めるふたり。絶妙なワークライフバランスで仕事も家庭も楽しみながら生きる彼女たちから、アパレル業界でのキャリア形成を図るヒントが得られれば幸いです。
顧客のおしゃれ悩みをすくい上げ、店舗・SNSで真摯にアンサー提示
310さん・みわたらさんはともに、アダストリアグループ所属のショップスタッフ約14,000人を対象とした接客技術を認定する「SSC全国選考会」の上位ランクイン常連スタッフ。店頭・Webともにその実力が高く評価されています。
ほどよい距離感をキープしながら心地よく。310さんのハートフルな接客術
美容師から雑貨店勤務を経てアダストリアに転職した310さん。「接客が好きだから」と気軽な気持ちで始めた仕事でしたが、自身のアイディアを接客や店頭づくりに積極的に活かせる自由な社風と、産休・育休が取りやすく女性にとって働きやすい職場環境がすっかり気に入って、早や16年目に突入。パークプレイス大分店に勤務しています。

顧客をよく観察し、ニーズをくみ取るのが上手な310さん。「お声がけは、お客さまが本当に必要そうなタイミングを見計らってから。ほどよい距離感を保つことがお店の居心地のよさに直結すると思っています」
www.dot-st.com接客術は社内でもピカイチで、 「2023 SSC全国選考会」(2023年11月開催)では、プラチナ&オンライン接客特別賞を獲得し、殿堂入りを果たしました。
310さん「『レプシィム』の服はシンプルなものが多いので、ベーシック・トレンドどちらに寄せても、またカジュアルにもきれいめにも、さまざまな着こなし方が楽しめます。だからこそスタッフの接客力が試されるブランドなので、とてもやりがいがあります。接客は、お客さまがなりたい理想像に近づくためのお手伝いだと考えています」

入社16年目の310さんは2児のママ。シンプルながらエッジのきいたコーディネートはもちろん、元美容師のスキルを活かしたおしゃれな時短ヘアアレンジテクニックも大人気
www.dot-st.com310さんは、自身のInstagramアカウント(@310_lepsim)でも積極的にスタイリングを提案。2025年2月現在、なんとフォロワー数が20.4万に到達! オープンまでの時間を駆使して撮影・編集・投稿をすませてから店頭業務をこなし、投稿に寄せられたコメントに1件ずつていねいに返信するという徹底した運営ぶりで、顧客とのコミュニケーションを大切にしています。
投稿テーマは、新作紹介・トレンド攻略法・体型カバー・TPO別コーディネート紹介など多岐にわたっています。店頭やDMなどで顧客から寄せられるお悩みの数々に自ら答えるスタイルです。
310さん「店頭に立っているからこそ、常にお客さまのお悩みと向き合うことができますし、Instagramで私の投稿を見てくださっているフォロワーのみなさんもきっと共通のお悩みをお持ちのはず。最近好評だったのは、真冬のインナー問題などシーズナルなトピックや、丈の長いパンツのはきこなし方などでした。カバー画像にキャッチーなコピーをのせたり、コミカルなアクションで着こなしを見せたりして、なるべく関心を持っていただけるよう工夫しています」
ショップスタッフと植木屋を兼業。好奇心でいっぱいのみわたらさん流ライフスタイル
そんな310さんに次ぐ接客スキルを誇るみわたらさん(@miwatara_lepsim)。ららぽーと新三郷店に勤務するかたわら、なんと植木屋職人としての顔も持つダブルワークライフを実践中。しかも2人の男の子を育てているというウルトラシングルマザーです。

入社8年目のみわたらさん。小学生男子2人を育てながら、ショップスタッフと植木屋を両立させている脅威のスーパーママ。きれい色アイテムを駆使したコーディネートが得意
www.dot-st.comみわたらさん「植木屋を営む知人に『ゴミの回収など簡単な作業からでいいから、とりあえず手伝ってくれないか?』と声をかけられたのがきっかけです。職業体験気分で現場での仕事を重ねるうちに、気がついたらいろいろできるようになって6年経ちます。“アパレル兼植木屋”というのがキャッチーで、両方の宣伝にもなって一石二鳥なので、Instagramでも積極的に発信するようにしています。フォロワーさんにもかけ持ちスタイルがすっかり浸透していて、店頭でお声がけいただくこともあるんです。とてもいいネタになっていると思います」
お店・植木屋の現場・家庭(絶賛子育て中)と3つのステージを行き来する生活が「楽しくて仕方がない!」とうれしそうに語るみわたらさん。面白そうなことには何でも挑戦してみる好奇心の強さが、忙しい毎日を乗り切る原動力となっているようです。
みわたらさん「アパレルは室内・植木屋は屋外と、仕事環境がまったく異なるので、生活にメリハリが出て気分が切り替わり、とてもリフレッシュできるんです。また、商品の取り扱いや所作に気を配る繊細なアパレルのお仕事と比べて、メイクや着こなしを気にすることなく汚れ放題で一心不乱に取り組める植木屋のお仕事、ふたつの違いも面白い。苦手だった虫にもまったく動じなくなりました。やってみると何でも楽しいですよ!」
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「ちょっと違うかも」にとても敏感。「お客さまのご要望とお買い物のミスマッチをなるべくなくしたい」と正直な接客スタイルを貫くみわたらさん
www.dot-st.comそして310さん同様、みわたらさんの接客スタンスも顧客ファースト。店頭でのリアクションをよく観察しながら、Instagramの投稿に反映させています。
みわたらさん「『求めていたのはこれだ!』とお客さまに心の底からご納得いただけるようなお買い物をしていただきたいんです。ご試着後、フィッティングルームから出ていらした時の表情をよく観察し、お似合いでないと思った場合は迷わず何枚でも別のご提案をします。Instagramでも、店頭接客で得たヒントを参考にしながら『レプシィム』のアイテムを楽しんでいただけるような着こなしアイディアを投稿しています」
“レププロ”の超人気アイテムを復刻販売中!
そんな310さんとみわたらさんは、『レプシィム』人気スタッフが自ら欲しいワードローブを企画・開発するスペシャルプロジェクト“レププロ”のスタメンでもあります。2025年2月現在は、過去の人気アーカイブをリバイバルした【310企画】【みわたら企画】のアイテムを絶賛発売中です!

(左)【みわたら企画】デニムパンツ¥6,930 (右)【310企画】セットアップ¥11,000・バッグ¥4,950/アダストリア(レプシィム)
www.dot-st.com【310企画】タグで個性をプラス。着回しのきくモノトーンワードローブ
310さんは、ノーカラージャケット&ナロースカートのセットアップと巾着型バッグのほか、シャツワンピースとショルダーバッグの4型をプロデュース。いずれも大きなタグがデザインポイントです。

【310企画】セットアップ¥11,000・2WAYバッグ¥4,950/アダストリア(レプシィム)
www.dot-st.com310さん「シンプルで着回しがきくベーシックなアイテムがお好きなフォロワーさんが多いので、どんな体型や身長でも着やすく、さまざまなコーディネートを楽しんでいただけるようなアイテムを作りました。セットアップにはストレッチのきいたやわらかな素材を採用し、着心地も重視。バッグは、ストラップの長さを調整することで、斜めがけしたり肩にかけたりと持ち方を変えて楽しめます」
【みわたら企画】アンバランスな下半身悩みをスッキリ解決するスマートラップパンツ
みわたらさんは、ウエストサイズを2段階に調整できるラップスタイルのワイドデニムパンツのほか、きれい色をきかせたコーディネートを簡単に楽しめる配色スウェットとイヤカフの3型をプロデュース。

【みわたら企画】デニムパンツ¥6,930/アダストリア(レプシィム)
www.dot-st.comみわたらさん「私はカラフルなコーディネートが得意な印象を持たれているので、忙しいママさんたちでも、サッと1枚着るだけで即おしゃれが楽しめるような、ちょっぴり個性的なデザインの商品にしました。ラップデニムは、ウエスト・太もも・裾の長さのバランスがとりやすいように設計。ウエストまわりを調整できてデザイン的にもおしゃれなボタンをあしらったほか、裾をセルフカットできる生地を採用しています」
地域職だからこそ、自分らしく楽しくキャリアアップ
生まれ育ったエリアで家族とともに暮らしながら、SNSを駆使して多彩な仕事ぶりやライフスタイルを発信し、ショップスタッフの可能性を示し続ける310さんとみわたらさん。これから目指したいキャリアの展望を聞きました。

同じ『レプシィム』ブランドのアイテムでも、個性や好みによってまったく違う着こなしが楽しめることを、店頭とSNSの両軸で体現し続けるみわたらさん(左)と310さん(右)
www.dot-st.c310さん「InstagramやWebを使えば、ローカル以外の全国のお客さまと交流が持てます。地方の店舗に勤めていても“お店で接客する以外”の新しい働き方を示していけたらいいなと思います」
みわたらさん「地方に住んでいるから・小さな子どもがいるから・シングルマザーだから……といったさまざまな事情でやりたいことをあきらめるのは、本当にもったいないと思うんです。できないことで悲しむより、できることを増やして楽しむ。『あきらめなくても自分の人生は楽しくできる!』ことを広めていきたいと思っているので、310さんの発信スタイルに学びながら頑張っていきます」
インタビュー後記:競争ではなく共存。支え合いがブランドの成長に直結
今回インタビューに登場してくださった310さん・みわたらさんをはじめ『レプシィム』スタッフはとても仲よし! 全国各地の職場で各々の役割を果たしながら、仕事上の悩みをシェアして解決策を探ったり、Instagramのフォロワーを増やす施策を共有したり、プライベートでも連絡を取り合ったりして、日々交流を深めているそうです。そんなスタッフ間のフレンドリーなムードが顧客やフォロワーにも伝播して、オンラインストアや個々のInstagramアカウントに寄せられるメッセージも温かく、思いやりに満ちた優しいコミュニティが形成されています。売上額やフォロワー数を競うのではなく、多角的な視点からスタッフ一丸となって成長を促す風土が、結果として息の長い安定したブランド運営に直結。アパレル業界で働くすべての人の参考になるのではないかと思っています。
Photo: Haruka Saito Edit&Text: OKISHIMAGAZINE