フランスの港町ゲタリー。静かな湾を囲むこの街は、フランス国内外のサーファーたちに愛されるだけでなく、小さなコミュニティの中で息づくアートとスローライフの文化でも知られています。ここで誕生したクロシェブランド・Juin the moonは、色とりどりのユニークなアイテムを通して、デザイナーのジュリーさんのライフスタイルや創造性をそのまま映し出しています。

一目ずつかぎ針で丁寧に編み出される、クロシェ編み。その温もりと独特な風合いが、昨今のハンドクラフトブームの中で再び注目を集めています。「ロックダウンの最中に始めた趣味が、こんなに特別なものになるなんて思っていなかった」と語るジュリーさんの物語を追いながら、Juin the moonの魅力をお届けします。

画像: フランス・ゲタリーからJu in the moonが届けるクロシェの魅力

(画像提供:Ju in the moon)

クロシェとの出会い、生活の変化

かつてパリで多忙な日々を送っていたジュリーさんがクロシェと出会ったのは、厳しい外出制限が布かれたロックダウン中のこと。友人にクロシェの編み方を教わったことが、すべての始まりでした。

ジュリーさん:ノルウェー人の女の子にクロシェを教えてもらいました。冬がとても長いノルウェーでは、家で過ごすアクティビティとして編み物をすることが一般的なんだとか。それから少しして、海の近くでの暮らしを求めてゲタリーに移住しました。この街のヒッピーライフスタイルに惹かれたんです。ここでは、日々の生活が自然とともに流れていくような感じで。仕事に追われていたパリでの生活では体験できなかった心地よさがありますね。

ゲタリーのビーチで編み物をしているうちに、この土地のライフスタイルや、カラフルなサーファーたちのファッションからどんどんインスピレーションを受けた、ジュリーさん。

ジュリーさん:ゲタリーに移り住んでから、たくさんのクリエイティブな人たちと出会いました。この小さな街にはコミュニティがあり、自然とその輪に加わることができました。そのなかで知り合った写真家の友人が、私の編んだビーニーを撮影してくれたのです。小さな撮影でしたが、今までは趣味で作っていたモノが初めて「作品」になった瞬間でもありました。そうして私のブランド・Ju in the moonがスタートします。

画像: クロシェとの出会い、生活の変化

マルチな使い方のできる、ネックアンドイヤーウォーマー。頭から被って顔周りに使うことも、首に巻いて使うこともできます。うねうねとした曲線が特徴的です。(画像提供:Ju in the moon)

瞑想のような時間が、クロシェの魅力

ブランド名のJuin the moonは、ジュリーさんの愛称であるJuと、フランス語の「dansla lune」(夢見心地)という慣用句の英語表記である、inthe moonが組み合わさったもの。ジュリーさんにとって、クロシェはただの手仕事ではなく、心を落ち着け、自分自身と向き合う瞑想の時間でもあるといいます。

ジュリーさん:編み物をしているあいだ、いろいろなことを考えたり、夢を描いたりしています。それが私のクリエイティビティにとって、とても大切な時間なんです。今ではクロシェは私の生活そのものとも言えますね。

画像: 瞑想のような時間が、クロシェの魅力

リボンがふんだんにあしらわれた、ポーラーバッグ。とびきりキュートなアイテムだからこそ、あえてトラックパンツやデニムのような、ちょっとスポーティーなスタイルに組み合わせるのも良いです。(画像提供:Ju in the moon)

クリエイティブに工夫すること

ジュリーさん:私のブランドにおいて最も大切なことは、クリエイティブなプロセス。たとえビジネスのためであっても、自由な遊び心のある創造性を失いたくはありません。

すべてが手作業で行われるクロシェの制作には多くの時間がかかります。特に大きな作品には膨大な作業時間がかかり、それにともない販売価格も上がります。ジュリーさんは、ブランドの魅力をもっと多くの人に届けたいという思いから、より手に取りやすい価格帯である、アクセサリーアイテムを拡充しました。

ジュリーさん:また、シーズンごとにアイテムをすべて刷新するのではなく、ブランドの象徴的なアイテムを新しい解釈でリニューアルするようにしています。私のアイテムに興味を持ってくれるのは、ファッションやアートに関心があり、他にはない特別なものを探している方が多いです。そのため、サイズやデザインに工夫を凝らし、自由に、自分らしいスタイルを楽しんでもらえるように心がけています。

画像: クリエイティブに工夫すること

質感の異なる毛糸を使用した、ビスチェ。そのまま着ることはもちろん、お気に入りのトップスの上に重ねて、レイヤリングを楽しむこともできます。(画像提供:Ju in the moon)

目で見て、体験して

ジュリーさん: 私は旅行が大好きで、ゲタリーに移り住む前からいろいろな場所を訪れていました。直接体験することには大きな価値があると思うんです。これまでブランドを通じて得た経験や出会いを大切にしながら、これからはポップアップなど、私の作品を直接手に取ってもらえる機会を増やしていきたいと思っています。実は、春には日本にも訪れる予定です。東京のINHERIT GALLERYで、私の友人であり画家のパンドラ・デコステール(Pandora Decoster)さんと2025年3月20日から30日まで合同の展示会を行います。ぜひ、気軽に立ち寄ってくださいね!

画像: 目で見て、体験して

(画像提供:Ju in the moon)

<<Info.>>

ブランド情報

Ju in the moon

Website:https://juinthemoon.com/

Instagram: https://www.instagram.com/juinthemoon/

Photography: AlinaCherubin(画像提供:Ju in the moon)

Senior Writer:Yuko.K

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